こんにちは。まなみです。
近年、美容業界でも注目を集めているアートメイク。
眉毛やアイライン、リップなど、顔のあらゆる部分に自然な色素を定着させることで、メイク時間の短縮や、顔の印象を大きく変えることができます。
そんなアートメイクを施術する「アートメイク看護師」は、美容業界で活躍する看護師の一種です。
今回は、アートメイク看護師になるために必要な資格やスクールについて、現役美容看護師の私が解説します。
アートメイク看護師とは
アートメイク看護師とは、アートメイクの施術を行う看護師のことです。アートメイクは医療行為に該当するため、医師または看護師の資格が必要です。
アートメイク看護師の業務内容は、主に以下のとおりです。
- カウンセリング
- デザイン
- 施術
- アフターケア
カウンセリングでは、お客様の希望や悩みを聞き、最適なデザインを提案します。
デザインが決まったら、専用の器具を使って施術を行います。施術後は、お客様の体調や施術部位の状態を確認しながら、アフターケアを行います。
アートメイク看護師になるために必要な資格やスクールの必要性
看護師資格
アートメイク看護師になるためには、まず看護師資格を取得する必要があります。看護師資格を取得するには、看護学校を卒業するか、厚生労働大臣が指定する養成施設で3年間の教育を受け、国家試験に合格する必要があります。
アートメイクスクールは絶対に通う必要があるの？
看護師資格があれば、アートメイクの施術を行うことは可能です。
しかし、アートメイク看護師として活躍するためには、アートメイクの技術や知識を身につける必要があります。
アートメイクスクールでは、アートメイクの基本的な知識や技術を学ぶことができます。また、実技の練習もできるので、施術のスキルを磨くことができます。
アートメイクスクールに通わずに、独学でアートメイクの技術を身につけることも可能です。しかし、独学では正しい知識や技術を身につけることが難しいため、まずはスクールに通うことをおすすめします。
アートメイク看護師になるためのパターンは3通り
アートメイク看護師になるためには、看護師資格とアートメイクの技術や知識が必要です。看護師資格はすでに取得済みであれば、あとはアートメイクの技術や知識を身につける必要があります。
アートメイクの技術や知識を身につける方法は、大きく分けて以下の3通りがあります。
アートメイク専門クリニックに転職
アートメイク専門クリニックに転職すれば、アートメイクに関する知識や技術をしっかりと身につけることができます。また、アートメイクの施術経験を積むこともできるので、即戦力として活躍することができます。
ただし、アートメイク専門クリニックの求人は、比較的少ないのが現状です。そのため、競争率が高く、採用されるためには、アートメイクの技術や知識をしっかりと身につけておく必要があります。
アートメイクも実施している美容クリニックへ転職
アートメイクも実施している美容クリニックに転職するのも、ひとつの方法です。美容クリニックでは、アートメイクの施術以外にも、美容に関するさまざまな業務を経験することができます。
アートメイク専門クリニックに比べると、アートメイクの技術や知識を身につけるまでに時間がかかるかもしれません。
しかし、美容に関する幅広い知識や経験を身につけることができるため、アートメイク看護師として活躍する上で、大きな強みとなります。
美容クリニックでアートメイク部門を新設する
美容クリニックでアートメイク部門を新設するというのも、ひとつの方法です。美容クリニックでアートメイク部門を新設する場合には、クリニックの経営者や医師の協力を得る必要があります。
また、アートメイク部門を新設する場合には、アートメイクの技術や知識はもちろん、経営やマネジメントのスキルも必要となります。
それぞれのパターンのメリット・デメリット
それぞれのパターンには、メリットとデメリットがあります。
アートメイク専門クリニックに転職するメリット
- アートメイクの技術や知識をしっかりと身につけることができる
- アートメイクの施術経験を積むことができる
- 即戦力として活躍できる可能性がある
アートメイク専門クリニックに転職するデメリット
- 求人が少ない
- 競争率が高い
アートメイクも実施している美容クリニックへ転職するメリット
- 美容に関する幅広い知識や経験を身につけることができる
- 美容クリニックでの就業経験を積むことができる
アートメイクも実施している美容クリニックへ転職するデメリット
- アートメイクの技術や知識を身につけるまでに時間がかかるかもしれない
美容クリニックでアートメイク部門を新設するメリット
- 自分の理想のアートメイク部門を立ち上げることができる
- 美容クリニックでの就業経験を積むことができる
美容クリニックでアートメイク部門を新設するデメリット
- 経営者や医師の協力を得る必要がある
- アートメイクの技術や知識はもちろん、経営やマネジメントのスキルも必要
自分に合ったパターンを選ぶことが大切
アートメイク看護師になるためには、自分に合ったパターンを選ぶことが大切です。
自分のスキルや経験、将来の目標などを踏まえて、どのパターンが自分に合っているかを考えてみましょう。
アートメイク看護師として働くメリットややりがい
アートメイク看護師として働くメリットややりがいは、大きく分けて以下のとおりです。
自分の施術でお客さまに喜んでもらえる
アートメイク看護師の最大のやりがいは、自分の施術でお客さまに喜んでもらえることです。
お客さまと一対一で向き合って施術を行い、その場で自分の施術に対する結果が得られる点は、看護師の中でもほかでは得られない魅力だと思います。
自分にしかできない仕事ができる
基本的にアートメイクのお客様は全員指名で来てくれるので、自分に施術をしてもらいたいと思ってもらえるのはとてもやりがいを感じます。
そういった意味で替えが効かない自分にしかできない仕事ができるのは大きなメリットでしょう。
体力仕事が少ない
病棟看護師であれば、車椅子解除や入浴介助などがありますし、美容看護師でも先生の施術中はほぼ立ちっぱなしということが多いでしょう。
しかし、アートメイク看護師は、カウンセリングや施術、アフターケアなど、主にデスクワークや座位での業務が多い傾向にあります。
同じ姿勢をずっと続けていることで腰や肩に負担がかかりますが、大きく身体を動かすような体力仕事は少ない仕事です。
業界を開拓する楽しみがある
アートメイクはまだ新しい業界であるため、新たな技術やトレンドをいち早く取り入れることで、業界を開拓する楽しみがあります。
そもそもアートメイクを知らないという人も少なくないと思いますが、そういった人たちにアートメイクの魅力を伝えたり、これからアートメイク看護師を目指す方のロールモデルになれるという点はやりがいがあります。
個人のスキル次第で成功できる
アートメイク看護師は、端的に言うと、ほかの一般的な看護師と比べて、職人気質で個人プレーが得意な人が多い傾向にあると思います。
それは、
- 施術から接客まで看護師一人で完結する
- お客様の満足度が個人の技量やセンスに依存する
- お客様の指名を受けて施術をすることが多い
といった特徴があるためです。
一般的な看護師であれば、とにかく報連相、インシデントがあったらすぐ共有、引継ぎもきちんと行うといったことが重要視されますが、それは業務が一人では完結しないためです。
もちろん、アートメイククリニック内にもスタッフは複数いるので、全くチームワークを必要としないわけではありませんが、個人の努力次第で収入や働き方をコントロールしやすい職業といえます。
アートメイク看護師として働くデメリットや注意点
アートメイク看護師として働くデメリットや注意点は、大きく分けて以下のとおりです。
常に最新技術や流行をキャッチする必要がある
アートメイクは、常に新しい技術や流行が生み出されています。そのため、常に最新の情報をキャッチし、技術や知識をアップデートしていく必要があります。
同僚や先輩から見て学ぶ、Youtube、Instagramから情報収集をする、セミナーに参加するなどの努力をコツコツ継続できる自信がない人にはあまり向いていないかもしれません。
施術に対する責任が重い
アートメイクは、施術を行うのが看護師個人のため、クレームが発生した際は個人の手技や接客に対してくることが多いです。
また、施術後のデザインが「思っていたのと違う」とお客様に言われてしまっても、完全に消えるまでには数年かかります。
ミスをしてもリカバリーがしにくい
他の美容施術や看護を忘れやすい
アートメイク看護師として働く場合、アートメイクに特化したスキルや知識の勉強と実務ばかりをするため、他の美容施術や看護の知識や技術を忘れてしまう可能性が高いです。
そのため、アートメイク看護師としてのキャリが長いと、看護には戻れなくなる可能性は高く、美容系に戻るにしても、また一から勉強が必要になるかもしれない点は要注意です。
SNSマーケティング力が求められる
アートメイク看護師として活躍するためには、SNSマーケティング力も求められます。SNSを活用して、自分の施術やスキルを発信することで、集客やブランディングにつながります。
施術だけでなく、いかに自分を知って指名してくれる人を増やすかという観点も、アートメイク看護師にとって重要な業務です。
まとめ
アートメイク看護師とは、専門的な知識と技術を持ち、お客様の喜びを直接感じられるやりがいのある職業です。しかし、その一方で、最新の技術やトレンドを常に追いかけ、施術に対する重い責任を背負う必要があります。それらの点を踏まえ、自分に合ったキャリアパスを選ぶことが重要です。なんとなくの理由でアートメイク看護師を目指すのではなく、自分のスキルや目標に合わせて、明確な理由をもってアートメイク看護師を目指すことが重要です。